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まっちゃん=イケメンでうざいです
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「そんなの…っ!…薫さえ良ければこの先ずっと一緒に───」
「さえ良ければって何。自分の意見は?なんで後輩に───」
「俺が一緒にいたいですっ!!」
柔軟体操の開脚途中後ろから大声を出されてビクッとする。
…うるせぇ。
でも、ウジ虫だっていざとなると頼もしく見えんだ。仮にもうちの主将だぜ?ドンとしてもらわなきゃ困る。
「それを後輩に言ってやれ。思ってること全部吐いてこい」
「え、でも…」
「意見飲み込んだままいるといつか自分が爆発しちまう。そっから元通りなんて僅か4%の確率だ」
「そら?」
「別れたくないんだろ?詰め込んだままでいても長続きしないし、楽しくもない。だったらちゃんと伝えてこい」
「……」
「そーだぞー。瀬良のゆーとーりだ」
………。
「ま、まままままっちゃん!?」
「どーもー、ま、まままままっちゃんでーす」
時に戻ってくんの早すぎだろっ!
これは、マズイ。
「ままっちゃん!ど、どこらか聞いて…」
ヤバいヤバい。どうする。けっこーピンチナウだぞ。アカンアカン。先生に男同士で付き合ってます☆なんて言えるかぼけぇ。
いや、まて。俺たちは後輩で薫で別れるのがどうとしか言ってない。
他校の生徒でウジ虫の恋人は薫ってすれば切り抜けられんじゃね!?ぅわっはっ!俺って天才!あれか!壺に真実を隠して蓋して嘘でコーティングってやつか!!
「薫ってあれだろ?1年で主席の秀才君」
はいアウトーーー!!!なにが壺だ。ヨユーで蓋開けられてんじゃねーか!こんなオッさんぶっ飛んじまえ!!
「一部では花も踏めない優しい王子。一部ではドSの貴公子。一部では闇の帝王様。…いやー、最近の若い子は面白いアダ名つけんねー、南田、すげー奴捕まえたよな」
開けられてねぇよ!粉々に破られちゃってるよ!もう欠片も見当たらないよ!!
「南田、瀬良の言う通り伝えれることは伝えなきゃ。世界って狭いって言ってるけどそんなことないんだよ」
「え、まっちゃん?どしたのいきなり」
「考えてみろ。ここには何十億人もの人が住んでる。その中で日本っていう小ちゃな島国に生まれて、見たことあんだろ世界地図。日本てホント世界から見たらこれだけだ」
そう言って人差し指と親指で10円玉くらいの輪っかをまっちゃんは作った。
「その中でさらに小さい東京だ。で、さらに小さいこの学校で出会い、好きな人を見つけ両思いで付き合う。それって当たり前のようなことに見えるけどだけど何十億分の一の確率だ。そういうのを奇跡ってんだよ」
しししっとまっちゃんは笑う。なんて臭い先生だ。でもそれに感動してしまった俺はもっと臭い奴だ。
「南田、お前は自分で掴んだ奇跡無駄にすんのか?」
「したく、ないです…」
「まっちゃん変わってるね。同性恋愛にアドバイスだなんて。ふはっ、キョーシ失格だ」
「俺は恋愛は自由派に賛成なんだよ。おかしいだろ、異性しか好んじゃ駄目なんて。どんな人を好きなるかなんてそいつの自由だ」
「やベーよ、まっちゃん!元々最高だけど俺のまっちゃんへのパーソナルパラメーターグングン急上昇中だよっ!MAXなんてとうにこしてるぜ!!」
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