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もう1人の幼馴染みに八当たりしました
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我現在屋上。一時限目のチャイム既に鳴りけり。逃亡時刻48分経過。完璧遅刻やけん。
あれからまたグルグルガルガル悩ん…ゔゔぅんっ。…考えた結果。
僕、最低野郎じゃないか。
彼氏いるのに何ときめいてんのさ。しかも15、6年も、一緒にいる男に。あーっ、ありえない!
「僕ってこんなに優柔不断だったっけ…」
もう潮時なのかな。いや、もう…。
「葉月ちゃんはすこぉし自己嫌悪に浸りすぎじゃな〜い?」
「わっ!…ってワタルか」
後ろからカンをホッペに当てられて、お約束行動をとってしまった。
恥ずかしいのでスルーしてもらいたいな。
「はい、どーぞ」
「あ、ありがと…。……じゅ、授業は?」
「俺様常連」
「………」
渡されたカンははちみつレモン。僕はこれが大好きなんだ。
「あれ、僕、ワタルに好きな飲み物言ったっけ?」
「え、知らないよ?へー、好きなんだ。なら良かった。」
「もー、テキトーだなぁ」
ワタルといると気が楽なんだ。変な気遣いとかいらなくて、
「…もうこの天下渉様に話しちゃいなさいな。はづきちゃんの悩み9割知ってるから」
変に優しくて、
「…彼氏くんと陽介だろ?ったく、はづきちゃんはいつになったら泣くのかね。子どものうちに涙流さないなんて勿体無いわよっ!」
変に鋭くて、
「それとも、泣けないの?…だったら俺っちが泣かせてあげる。弱音吐かさせてあげる」
変に本音見つけて来るから、僕の感情のメーターは我慢を知らないんだ。
「……泣けよ」
「…ワタルのばか〜〜〜〜っ!」
メーターはコロコロ変わる。我慢すること知らないから。
僕はグズグズ甘えてしまう。1人ぼっちを知らないから。
「…わかってる、わかってるんだ。彼氏とはもう無理なこと。…気付いちゃったんだ。僕の本当の気持ち」
「…そっか」
「笑ってよ。葉月は最低な奴だって。彼氏いるのに呆れたって。…笑ってよ。……笑えよっ!!」
そんな真面目な顔しないでよっ。いつもみたいに口元上げてばかにして、笑えよ…っ。
「はい、はい。笑ってる、笑ってる。ほら、おいで?はづきちゃん。膝の上と胸貸してあげる。ほら、座って?出血大サービスゥ」
「ぅゔ〜…っ」
1度溢れ出した涙は止まらない。ボロボロと子どものように、ワタルを抱きしめ抱きしめられながら泣いた。
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