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Q.2 〜side story〜
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Q.どうしていつもの場所にワタルがいないのか
A.返事を返して貰うからです
放課後、俺と葉月は帰りがてらによっていく場所の喫茶店に来ている。
窓際の奥。ドアから一番遠い席。ここで俺らはいつも楽しい時間を過ごす。
「葉月、そろそろ平気かな?」
「う、うん…」
頼んだリンゴジュースが震えている。顔は赤く、涙目で。
(…可愛いな)
これではどちらが告白したのかが分からないな、なんて。
「あ、あの、ね、陽介…」
「うん」
「陽介は、ね?僕からしたら太陽みたいに手が届かないほど遠いんだ。何言ってんだって自分でも思うよ。でも、それぐらいに僕じゃ釣り合わない…」
「………」
きっと俺は振られる。先の事はすぐに見える。結構自信はあったんだけどな。TPOはバッチリだったし。
…キツイな。
「だから陽介とは付き合えない」
「…付き合わない、じゃなくて?」
「うん、付き合えない。今の僕じゃ釣り合わないから。納得しないよね、こんなの」
痛い。
付き合えない、釣り合わない、なんて俺は微塵も思っていないのに。
「……いや、大丈夫。1つお願い、これからも友達でいてくれる?」
「え?う、うん。もちろん。…あのね、陽介」
それは物理的な物ではなくて。
「ありがとう、嬉しいよ」
「い、いや、こ、こっちも。…それでね、陽介」
ココロが、イタイ。
「ごめんね?悩ませたよね?本当に…」
「陽介!!」
突然の大きな声にビクリとする。飲もうとした紅茶を少しこぼしてしまった。
「は、葉月?」
「もぅ!最後まで聞いてってば!!」
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