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恋人とすれ違い中です
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すれ違いというものをご存知だろうか。
すれ違いとは時間や位置関係などがずれ会えるはずが会えなくなることである。簡潔に言うとあの子と会いたいのにどうして会えないのっ!?みたいな感じ。
オレは現在進行中で恋人とすれ違い中です。
「穂高くん、お昼ご飯一緒に食べよ?」
「おう!あ、だけど朝日達は?いつも一緒やに食べてたよな?」
「ワタルは先生に連れ出されて、陽介は部活のミィーテング」
「つまりオレは暇つぶしって訳ね」
「え、ち、ちがっ…!」
「じょーだん、じょーだん」
神戸をからかうのはすごく楽しい。なんつーか、癒される。母性本能をくすぐられる、みたいな。
それからどうでもいいが楽しいと思える話を繰り返す。
話が変わったキッカケを作ったのは穂高だった。
「あのね、1人で食べるのがヤだったってゆーのもあるけど、穂高くん何か最近思い詰めた顔ばっかりしてるから…」
シュン…としている神戸が小動物に見えて仕方ない。かわいすぎる。
「些細なことが積もり積もると心が壊れちゃうよ?」
「…大したことじゃないよ。ありがとーな」
「穂高くん?」
「いや、ホントに」
「ほだかくん?」
「…………」
「ほだかくん?」
「………参りました」
降参のポーズで両手をあげる。
いつからこの子はこんなに頼もしくなって、威圧も出るようになったんだ…っ!
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