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〜another story〜
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〜another story〜
カタカタカタカタ、ずっと鳴り響いてくる。パソコンの音。何時間聞いているのだろう。
「かいちょー、こっちもーそろ終わりそう。次の資料ちょーだい」
「…珍しいですね。柊が進んで資料に取り組むなんて」
「うわ〜、ふくかいちょー、うっさぁ」
「貴方ほどうるさくありません」
「まぁまぁ、そうピリピリしないの。3日前、柊はこの仕事終わるまで恋人からお触り禁止令出ちゃってるから」
「…あ……、すみません…。失礼な事を…」
「ちょっとかいちょー!なんでばらすのさぁ!!」
「おっと口が滑った滑った」
「かいちょーだって恋人と満足にイチャイチャ出来てないでしょー!?」
「2週間前から会えてませんけど、何か」
「さぁてとふくかいちょー仕事しよっかぁ」
「そうですね。柊ここの会計の整理お願いします。ハイスピードでいけば明日は少し楽になるでしょうし」
夜に会いたい。触りたい。癒されたい。
毎日そう思っている。だけど、会えたら?触ったら?
それだけで済むはずがない事すら目に見えている。少し会えただけで満足する程自分の理性は働かない。所詮まだ子供で、健全な男子高校生だし。
「………夜に、会いたい…」
独り言をぼそりと呟いたはずが、どうやら聞こえてしまったみたいだ。
「自分だって、晃先輩と満足にセックス出来てないのですが」
今まで柊達の会話を悉く無視してきた唯一の1年生。彼はとてつもなく優秀な書記だった。流石はドS貴公子様、薫君が放った一言は何故か恐ろしかったみたい。
「ふくかいちょ、マジでガチで本気で終わらしますよ」
「そうですね。明日と言わずに今日、終わらしますよ」
………その仕事っぷりをいつも発揮して欲しいね。
全く、
「薫君も先輩脅さないの」
「…脅してませんよ」
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