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「到着!」
大学生活最後の夏休み。
毎年恒例のキャンプ場に、毎年恒例の仲間達とやって来た。
俺が大学で入ってるサークルは、平たく言うと「皆で楽しく遊ぶ」サークルで、なにかとイベントにかこつけては飲み会をしたり、旅行に行ったり。
そんな風に過ごしてきた。
地元から車で2時間のこの場所は、海も山も楽しめる立地で、この4年間夏になると、サークルの中でも特に仲が良い奴らでここに来てる。
「昴、取り敢えず中、クーラーつけといて」
今年の夏は、こんな田舎でも暑くて。
車から荷物を下ろし始めたアキラが言う。
ハイよーと返事をして、コテージの鍵を開ける。
このキャンプ場は、テントじゃなくて別荘風の山小屋を貸してくれて。
普通にクーラーもあるし、飯なんかは炊飯器で炊いてしまう。
これくらいのぬるいアウトドアが俺達にはぴったりだ。
荷物の整理が終わって、海に向かう。
「つーか、今年で最後なんだから里見も誘えば良かったじゃん。」
ひとしきり騒いだ後、アキラが意味ありげな顔で俺を見る。
アキラとは、ゼミもサークルも一緒で。
俺の気持ちを唯一知ってる親友だ。
「や、里見はデートやらで夏休みは忙しーよ。」
あー、とアキラが頷く。
ゼミが一緒の里見は、とにかく男遊びと女遊びの激しい奴で。
来るもの拒まず、来ないものまで追いかけるような浅く広い付き合いばかりしてて。
友人としてはネタの尽きない面白い存在だけど、好きになってしまったら最悪だ。
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