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ゆきの不安【真面目?】
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「ただいまぁ……」
昼の12時を回るころ、1週間ぶりの帰宅。
瑞月の返答はない。
買い物にでも行っているのか?
リビングに行くと、ソファーで眠る瑞月が居た。
そっと寄って、瑞月の額に口づける。
「ただいま、みぃ」
「ん……」
瑞月は、薄目を開けると、俺を確認し、泣きそうな顔をした。
「みぃ?」
両手を俺の首にかけ、ぎゅっと抱き着く。
俺は、瑞月の頭を優しく撫ぜる。
瑞月はしばらく俺に抱き着いたまま動かなかった。
「おかえり」
少し、意識が覚醒した瑞月が言葉を紡ぐ。
「ただいま」
ゆっくりと瑞月の腕を解いて、立ち上がる。ふと、目に入る瑞月の腫れた足首。
俺は、思わず眉間に皺を寄せた。
「これ、どうしたの?」
そっと腫れた足首に手を乗せると、少し熱を持っている。
「捻った……」
瑞月はしゅんと肩を落とす。
「なんで何もしてないの?」
瑞月は何も言わない。
俺はそのまま瑞月をお姫様抱っこで持ち上げる。瑞月は慌てて俺の首に手を回す。
「なんか……軽い?」
瑞月の顔を見ても、やっぱり瑞月は何も言わない。
寝室まで運び、ベッドにそっと下ろした。湿布を取りに行くために身体を離そうとしたが、瑞月は俺を放してくれなかった。
「みぃ……湿布貼ろう?」
それでも、瑞月は俺から離れない。
「お願いだから、手当させて?」
瑞月はしぶしぶというように俺を解放した。
湿布を持って戻ると、布団に突っ伏している瑞月。
「みぃ」
ゆっくりとこちらに向けた瑞月の瞳には涙が浮かんでいた。
「淋しい思いさせて……ごめんね」
俺は瑞月の目尻にキスを落とす。
瑞月は俺が居ないと生きていけない……?
俺は瑞月が居ないと、生きていけないよ。だから、自分を大切にして……。
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