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ほっぺのチューは浮気ですか? 『立花さんへのお礼編2』 【ほのぼの】
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ひとしきり笑い、一息ついて、立花さんが口を開く。
「瑞月さ、オレにお礼ないの?」
僕はぽかんと立花さんを見る。
「狭山、呼び戻したの誰だっけ?」
そう言いながら、スマホの……僕の泣き顔の写真を、僕に見せ、くすっと笑う。
僕の顔は一気に赤くなる。慌てて、その画面を手で覆う。
「けっ、消して下さいよっ」
立花さんはすっとスマホを持つ手を引っ込める。
「だから、お礼は?」
えっ? お礼って。何? キス? でも、それは、浮気、だよね? ダメ、だよね?
僕の目は、動揺し、きょろきょろと動く。
ふっと笑い、立花さんが口を開く。
「やらしいこと考えてんじゃねぇよ」
立花さんはくすっと笑い、馬鹿にするように僕の額を小突いた。
ムスッとして、立花さんを見やる。
「怒んなよ……」
立花さんはひとしきり僕をからかった上で、僕の頭をぽんぽんっと叩く。
腰を上げ、机に置いてあった資料を手に持った。
「さてと、仕事の……」
「わかりました。日曜日に家に来てください」
今度は、立花さんがぽかんとした。
またからかわれそうで、2人では出かけたくない。
でも、幸也は最近、平日に時間が取れない。
休みの日に、疲れている幸也を連れて外出をするのも嫌。
「日曜日、家でご飯をご馳走します。それで、それ……消してくれますよね?」
立花さんの表情を窺うように、上目づかいで、立花さんを見る。
立花さんはくすっと笑うと、腰を曲げ、僕の頬にチュッとキスをした。
ええぇーっ?
僕は思わず、キスされた頬に手を乗せ、立花さんを見る。
「あ、わりぃ。あんまりにも可愛かったから」
まったく悪びれた様子もなく、立花さんはまた、くすっと笑った。
……これは、浮気……ですか?
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