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俺たちの夏は説教から
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「いーかい、僕はね、君たちの恋やら愛やらに口出すつもりはないけどね。合宿と称して集まったからにはもちろん本業である勉学に勤しむべきだよね。で、夜に枕投げとか花火とかそういう楽しみは良いけどね。別のタノシミを人前でするような、そんな合宿をするためにうちの宿坊を貸したわけじゃないんだよ。そもそもね…」
6人一列に並ばされ、正座をさせられてひたすら頭を下げつつ説教受ける俺たち。
爽やかな朝はどっかへ行ってしまった。
親父説教なげぇ!
「まぁちゃん、輝くんが説教長いって」
「あ、て、てめ!」
とんでもないタイミングでナニバラシテクレテンダ!
ギョッと俺の顔見る他一同。
「ふーん、反省しないの?」
「い、いや、してる…ん?ちょっと待て、俺寝てる間にテンが勝手に布団に居たんだよな!?俺悪くなくね?」
「一蓮托生」
「なんでたよ!」
「夫婦だから?」
「ちげぇだろ!」
「親公認だー」
「だまれテン!」
すかさず抱きつこうとするテンをはたき落としたのは親父だった。
いや、半端なく怖いぞ。珍しくめっちゃ怒ってる!
「君たちがいちゃこらしてる間さ、僕は君たちの朝ご飯用意したり洗濯したりしてたんだよね。それをさ、いーご身分だよね」
そこかい!
いやまぁ、有難いですが!?
「僕だってトキコさんとラブラブな朝を迎えたいのに!」
「あー…」
「まぁちゃん、それはさ、」
「分かってるよ。でも君たちのいちゃこら見せつけられたらちょっと腹立つ」
うん、うん、と宥めにはいるテン。
「な、トキコさんって?」
「かーさん」
「あ、な、なるほど」
聞いてきた崇博に返すと真司たちもあー、とか言いながら頷いている。
親父も母さんいなくてさみしいのは分かるが、ほぼ八つ当たり説教…か?これは…。
「と、とにかく!朝ご飯食べる前にこの部屋を手始めに神社内の建物全部掃除してきてね」
な!なんだそれは!
とどめの一撃とばかり親父に非常宣告されてしまった。
お、俺、完全に被害者じゃねぇか!?
俺は何も知らなかったのに!
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