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3日間みっちり頑張りました
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親父にきつくきつく絞られた3日間の合宿になった。
とっても居づらかったと思われる崇博、真司、亘の自宅へ知らぬ間ににこやかに電話をかけて勉強頑張らせますねと宣言した親父は、本当にずっとつきっきりで合宿の監督をしていた。
…熱血スパルタ教師かよ…ついでに風紀の顧問か…?
あまりの厳しさに逃げ出そうとしたキンは少し焦げて帰ってきた。
外に出ようとして何かに阻まれ出れなかったらしい。
崇博に抜け駆けするからだとジトッとした目で睨まれていたが、崇博もそれ以上は何もできなかった。
俺やテンに至っては逃げようがない。ひたすら低姿勢で受け入れるのみである。
お陰さまで3日目の夕方、夏休みが終わる2週間前には宿題はほぼ片がついたと言っても過言ではない。
そこまでしてようやく親父から今日で合宿は終わって良し、とのお達しが出たのである。
みんなで歓喜の涙を流したのは言うまでもない。
3日間、勉強しまくった俺たち。
3日間、ひたすらおさんどんした神様たち。
互いの疲れを労いあう。
そして、最後にみんなで打ち上げとばかり夕飯食べて、
…皆そそくさと帰って行ったさ。
帰り支度早すぎるだろ。
夕飯の頃には親父はいつも通りのほほんにこにこで、この3日間が一体なんだったのか。
…これから俺、親父には逆らわないようにしよう。
あんな思いをするのはご免被る。いやマジで。
さっぱりとシャワーだけ浴びた後、熱い黒豆麦茶を急須に入れて久々に自分の部屋へ戻る。
はぁ、今日はゆっくり寝よう。明日は朝寝するんだ。
がちゃ。「…間違えました」…がちゃ。
部屋のドアを開けて閉めちまったぜ。
そーだった。俺の部屋のベッドがおかしなことになってたの忘れてたぁぁ!
あのでっかいベッドでテンが寝そべってたのが見えたのは気のせいだと思いたい。
ドアを開けた瞬間にこちらを見て『にこぉぉぉぉっ!』と音が出そうなほど笑って見せた顔に変な汗が背中を伝っている。
お、俺の夜はまだ一騒動あるのか。
いい加減ゆっくりしたいんだ俺は!!!
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