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こないだ好きって言ったこと
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「俊也先生、こないだは、変なこと言ってごめんなさい」
僕は、言いました。
「ああ、そうそう、勝平、その後、大丈夫か?」
俊也先生は、A君とB君の件を言っているようでした。
「はい」
「また、あの子たちから、何か言われてないか?」
「言われてないです」
A君とB君は、その後、近づいてこなくなりました。
「あの、それで、変なこと言って、すみません」
僕は、もう一度言いました。
「変なことって?」
「あの、好きって言ったこと」
僕は、はっきり言ってしまって、恥ずかしくなりました。俊也先生は、
「ああ、そのことか」
と言いました。
「いいよ」
と言って、俊也先生は、頭をなでてくれました。
ちょっと悲しそうだったので
「どうして、いつもみたいに、にこってしてくれないんですか?」
と言ったら、
「勝平が、いろいろ気にしてるのかな? って思ったから」
僕は、ほんとのことを言おうか言うまいか、どきどきしました。
「でも、ほんとのことです」
と言いました。
「うん、わかるよ。ありがとう」
僕は、俊也先生に抱きつきました。そして、頭をなでなでしてもらいました。僕は、このまま死んでしまうかなあと思いました。
僕の目から涙が流れたら、俊也先生がハンカチを貸してくれました。
僕は、また、涙がじわじわしてしまいました。
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