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葉月先生
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保健室に心理カウンセラーが来ました。
「中山葉月先生だ」
「あれ? 俊也? 俊也だよな?」
「そう、です。中山、先生」
「やっぱり、俊也か。先生とか、やめろよ、俊也先生」
葉月先生という人は笑顔で、俊也先生に言った。
「名前を見て、葉月だとは思ったけど」
「なんだ、知ってたのか、早く言ってくれよ。他人行儀だな、中学の教師になってたんだ?」
「葉月は心理学専攻だったもんな」
「今度、飲もうぜ? いいよな? 久しぶりなんだから」
「うん、まあ」
「そんないやそうな顔するなよ。俺がナンパしてるみたいじゃないか」
「あの、生徒の前だから」
「だから別に、エッチな誘いしてるわけじゃないし」
「ちょっと」
俊也先生は、葉月先生を後ろ向きにさせて、何かゴニョゴニョ内緒話をした。
「ごめん。えっ、そうか。わかった」
葉月先生は、神妙な顔になって僕の方を向いた。
「勝平君、ごめんね。俊也先生と高校がいっしょだったから、懐かしくって。葉月です、よろしくね」
「ええと、葉月、先生、私も同席していていいですか? 葉月、先生を疑うわけじゃないんですが、彼が心配なので」
「俊也、先生、いいですよ。信用してもらっていいですが、その、クライエントと接触したり、無理に聞き出すようなことは、しませんから」
「わかりました」
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