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どいつもこいつも
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「……俊也先生! またあんたか! 今度は、二年の……仁科か!」
「違うんです黒岩先生」
仁科先輩が、パンツ姿のまま言った。
「あんたは、人間のクズだ!」
黒岩先生は、俊也先生の胸ぐらをつかんでビンタした。
「来い!」
俊也先生の腕をつかんで、引っ立てた。
「待って!」
「仁科も来い」
黒岩先生が、仁科先輩に言うと、仁科先輩は、急いでズボンを履いた。
俊也先生も、
「黒岩先生、腕を離してください」
と言って、ズボンのファスナーを上げて、ホックをかけて、ベルトをしめた。
そして二人は、連行された。
廊下に群がっていた生徒の声も消えた。
誰の声も聞こえなくなったので、僕と克樹君は、物陰から、やっと出た。
すると、廊下から、三年の不良の亜綱と、その子分が姿を現した。
「うわぁ」
僕は、驚いてなさけない声を出した。
克樹君は、身構えた。
「おい、克樹、お前らが隠れてることは、わかってたんだよ」
亜綱が言った。
「お前、一年の癖に、いつも生意気だよな。一回しめといてやろうと思ってたんだよ」
亜綱が、チンピラのようにおどしてきた。
「だから、この際、ここで、やってやってもいいんだけどな」
僕らは、三年の三人に囲まれた。
「お前ら、男同士で付き合ってるんだってな?」
「きめぇー」
「覗いてシコってたんじゃねぇ?」
「さっきの、二人みたいに、脱がしたり、縛ったりしてやろうか? あいつらもホモだから、俺らが制裁してやったんだよ」
「え? だって亜綱先輩たち、仁科先輩とやってた……」
僕がうっかり言いかけると
「うるせぇ、ガキ、黙れ」
亜綱に平手打ちされた。
「うわーん」
僕が泣き出すと、
「弱ぇー、小学生かよ」
と子分にバカにされた。
「見たことを、人に言うんじゃないぞ。いいな。お前らが余計なことを言ったら、すぐにわかるからな。告げ口したら、お前ら、まとめて犯す。わかったな」
と言い捨てて去っていった。
「ばっかじゃねぇの?」
克樹君が、言った。
「どいつもこいつも、くだらねぇ奴ばっかりだな。やってらんねぇぜ」
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