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29、初一緒登校
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翌朝、母親の「恭くんが来た」っていう声で目が覚めて、ドタバタと準備をする。寝癖がついてて直そうとするけどピンっと跳ねたまんま。今更髪洗ってる時間ないし。結局、そのまま玄関に向かう。
「圭ちゃん、おはよ」
昨日と同じ恭の笑顔。なんだかよくわからないが胸を撫で下ろした。それからまた他愛ない会話をして学校に向かう。今までこんなに学校行くのが楽しかったことってあっただろうか?ふと考えこんでしまった。
「圭ちゃん?」
恭が心配そうに覗きこんでくる。
「やっぱり、ボクと登校なんてつまんないよね・・・」
「ばっ・・・逆だから悩んでんだよ。ガッコ行くのがこんなに楽しかった事ってあったかな?って。もしかしたら初めてかも・・・って」
俺の言葉は最後になるに連れて小さくなっていった。でも確かに恭は笑ってくれた。
「よかった。ボク一人で浮かれてるんじゃなくて」
「・・・弁当も楽しみにしてる」
「期待に添えるといいな」
恭がクスりと笑う。その笑顔に心臓がドキドキと高鳴る
俺は変だ。
そんなことを考えていると、校門から殺気じみた視線を感じた。
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