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まっさらな潤
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潤が、ぼんやりと、僕の方を見た。潤は、肉体に帰ってこないようだった。
僕は、潤につられて僕自身の魂も抜けてしまいそうだと思った。
潤の言葉にならない感情や感覚が、僕の方にビシビシと伝わってきた。
それを感じるのは、あまりにも苦痛だった。
しかし、なぜか、僕は一方でひどく甘美な思いに支配されていた。
それは、あんなに武装していた潤が、まっさらな状態で、僕の前に、たたずんでいるからに、他ならなかった。
そして、ただ、手をつないで、森の前にたたずんでいるだけなのに、ほとんど、性的快楽と言っていいほどの深い融合を、僕は感じていた。
潤の魂は傷ついていたけれども、そして、その痛みを僕は、ひしひしと感じていたけれども、それでも、潤は、誰よりも純真無垢で、とても美しいことが僕にはわかっていた。
だから、他の人のように、表面だけで、潤の行動を非難することはできなかった。
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