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噴水口
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「咥えてごらん」
噴水口を指して、潤は言った。
「僕も、子どもの頃、よく譲に咥えさせられたんだ。背が届かないから、譲に抱きかかえられてね」
噴水口は、ちょうど水飲み場の金具のように、丸く磨き上げられ、先端に小さな穴があいていた。
その小さな穴から水がちょろちょろと流れ出ているのだった。
「こんな風にね」
潤は、水盤を両手で抱えこみ、顔を俯けて上から噴水口を咥えた。
潤の口から水が漏れ出た。
蔓薔薇の色が映って薄桃色になった大理石のそれを舌でねぶり、なぞる潤の様子。
顔に飛沫がかかり、口のまわりを濡らし、あごから水滴を滴らせながら、口を動かし、小さな噴水口の吹き出し口を尿道にみたてたかのように、尖らせた舌で用心深く周りを舐めた。
僕は、見ているだけで落ちつかなくなった。
また、潤を、その場に引き倒したい凶暴な気持ちが湧き起こった。
潤は、僕の焦燥に気づいたかのように、唇を噴水から離した。
「薔薇の香りがして、とても良かった」
潤は言った。
「瑤もやってご覧?」
僕は、たまらず、潤の肩をつかんで唇を奪った。
先ほどまで、大理石の陽物をねぶっていたそれを、僕は堪能した。
はぁはぁと息を急かして、潤から唇を離すと、潤は
「そんなに興奮した? 噴水に嫉妬したの? 俺を奪い尽くすような口づけだった」
「そうだよ。許せないな。幼い潤からも、ずっと愛撫を受けていたんだろう、この噴水は」
「そう。かなり貪欲なんだ。いつでも濡らしっぱなしだからね。こんなに溢れて」
潤は笑った。
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