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撮影の時間※
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譲が、潤を地面に押し倒し、指を挿入していた。
僕は、思わず、自分のスマホを取り出して、こっそり動画を撮った。
潤は、地面をのたうちまわった。
逃れようとしているようにも、求めているようにも見えた。
「わかった、今から潤の家行くから」
電話が切れたようだった。
譲が、気づいて、途中でやめて潤から指を抜いた。
「あっ、やめないで」
潤は、乱れた髪を、柔らかい苔の生えた地面にすりつけて喘いでいた。
中断された欲望の充足に、苦しむ潤は、麻薬を断たれた中毒患者さながらだった。
僕は、録画をやめて、スマホをそっとポケットにしまった。
「藤木君、ここに来るつもりか?」
「ここは知らないはず。一度、あっちのマンションまでつけられたことがあったけど」
潤は、地面にうずくまってお尻を突き出したまま言った。
「ということは、藤木君は、あいつにつかまるってわけか」
「そんなの、わからないよ」
その時、隣家の庭の灯りがついて、サーチライトのように僕らの姿を照らした。
「撮影の時間だ」
譲が、ビロードのような青苔の生えた地面にうずくまった潤の姿を、潤のスマホで撮った。
「君も、参加しなよ」
譲が言った。
「来て」
潤が僕を呼んだ。
僕は潤を助け起こした。
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