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チェリーボーイ
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「そのグラスのものは何なの?」
と、ソーサー型のシャンパングラスに入ったものについて、僕が尋ねると、
「瑤にはぴったりだよ」
と潤は言って、含み笑いをした。
「なんで?」
「チェリージュースだから」
潤は「ふふふ」と笑った。
「あ、怒った?」
「別に」
「そのままだと透明なピンク色できれいなんだけど、甘ったるいから、フローズンにしたの」
「シャーベット?」
「そんな感じ」
潤が、二本のストローを咥えたので、チェリーのお返しに、
「二本いっぺんに咥えてる」
と言ってやった。
潤は、むせそうになって、笑った。
「いやらしい想像しないで」
「潤がしてるんだろ?」
「瑤にも、あとで二本いっぺんに咥えさせてやる」
と言われた。
「一本でも無理なのに」
「大丈夫。細いから」
潤が席を立って、僕の後ろに来て、頬を撫でた。
「やめろよぉ」
「ふふふ」
と言っていると、キッチンとの境の戸が開いて
「潤ちゃん」
と呼ばれていた。
「なんで、いつもいい時に邪魔するかなあ」
ぶつぶつ言いながら、潤は空の皿を下げて、キッチンに消えた。
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