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振り返ってみれば
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「今まで潤が、してきたことっていうのが、まず、僕は、聞いてないことが多いと思う」
と僕は言った。
考えてみれば、僕と潤は、友達になる前に、段階をすっ飛ばして、ただのクラスメイトから、いきなり性的な関係になっていたので、お互いのことは、ほとんど知らなかった。
僕が、潤の後について、洋講堂書店に入る前までは、ただのクラスメイトとしても、言葉を交わしたことすらなかったのだ。
なのに、いきなり、キスをして。
潤は、経験のない僕を、性的な行為に誘いこんだ。
僕は、拒む余裕もなく、流されてしまった。
潤との行為は、めくるめくようなものだったから、僕は、すすんで潤の虜になった。
すでにそれ以前から、校庭で、潤が振り返って笑顔を見せた時から、僕は、潤の虜になっていたといっても、過言ではなかったけれど。
僕は、身も心も、全ての面で、すっかり、潤の虜になりたかった。
でも、潤は、躊躇しているのか、僕を信用していないのか、意外と、用心深かった。
けれど、それが潤の習い性なのか、潤との会話では、直接、性的でない話題にすら、いつも性的で淫靡な雰囲気が漂っていた。
「瑤に話すつもりはないよ」
僕は、また潤の拒絶に会ったと思って、寂しく思った。
潤は、僕が黙ってしまったのを見て、言い直した。
「あ、いや、拒否してるわけじゃなくて、俺の話しは、グロテスクだし、瑤の心を汚したくないから、話せないと思ったんだ」
潤は、うぶな僕に配慮するつもりで、僕に遠慮していたんだとわかって、僕は、心を動かされて言った。
「潤、僕も潤といっしょに汚れたい」
僕は、衝動的に、ベッドに腰掛けた潤を、優しく押し倒した。
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