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断る
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「面白いビデオ見せてあげるから、俺の部屋に来ない?」
譲が誘った。
「僕、もう、疲れたので、休みます」
僕は断った。
「この部屋では、眠れないだろう?」
「ええ。でも」
「潤のことが、気になるんだ?」
「はい」
僕は、本当は、僕のために用意されたという部屋がどこか、知りたかった。
客用の寝室で、僕は、もう、静かに眠りたかった。
「潤を撮影した昔のビデオなんだけどな」
譲は、腕組みして、椅子にそっくり返って、ニヤニヤ笑いながら言った。
僕が、ぴくっと反応したのを、譲は見逃さなかった。
「誰にも見せてない、潤のエッチなビデオ、せっかくヨウ君にだけ、見せてあげようと思ったのに」
僕は、見たいと思ってしまった。
「ヨウ君は、潤の彼氏なんだろ? あいつの大事な人なんだから、見せてもいいと思って」
でも、眠いし、譲の部屋になんか言ったら危ないと思ったので、断った。
「今夜は、もう休みます」
「眠くなったら、俺の部屋で、そのまま眠ってもいいから」
譲の部屋で眠ったりしたら、眠っている間に、何をされるか、わかったものではなかった。
「せっかくですが、お断りします」
「遠慮しなくていいよ」
「遠慮じゃなくて、休みたいんです」
「じゃあ、ちょっとだけ、な?」
「いいえ、結構です」
譲は、あきらめたように、黙った。
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