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【9章 再び潤の部屋】洋館
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僕は、仰向けに横たわり、潤の部屋の天井を見た。
今さら言及するのもなんだが、潤の家は洋館だった。
ただ、洗面所やお風呂やトイレなどの水場は、清潔な現代風に改装されていたので特に言うこともなかったのだ。
ダイニングの調度も、デコラティフではなく、モダンな、すっきりしたものだった。
つまり、衛生や清潔が要求される場所は、改装されたモダンスタイルのようだった。
それで、潤の部屋は、と言えば、ぱっと見には、これも、収納など、機能性を重視した、すっきりした、飾りのないモダンに見えた。
けれど、天井は、しっくいのデコラティフなレリーフが、部屋の隅と、照明の根元を飾っていた。
照明は、建物に合ったレトロなシャンデリアだったが、照明の覆いは、モダンの趣きもある、シンプルな球型で点いていた時は、割り合い明るかった。
床は絨毯敷きで、ドアや建物の木の部分、むき出しの床部分や階段の手すり、窓枠などは、焦げ茶色だった。
窓はどうだろうと起き上がって、カーテンをたぐって見ると、格子にガラスのはまった、縦長の窓で、左右はスライド式に上下に開くようになっていて、真ん中は、左右に開く両開きだった。
庭の照明は消えていたが、確かに、噴水も含め、前庭の部分が眼下に見えた。
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