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宙吊り
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潤の叔父は、必死の様相で潤の上に乗り、潤の身体を身体で押さえつけた。
「やめろ! 早まるな!」
潤が自らの意志で飛び降りるのだと勘違いしたらしい、譲の混乱したような声が、窓の下から聞こえた。
ある意味、勘違いでないような気もした。
無意識に、出口の見えない苦しみから脱出しようと思い余った末の混乱した行動にも思えた。
この世の苦しみから何とか脱出しようとする悲しい試みのように。
潤の裸の上半身が、窓の外に逆さまに宙吊りになっていた。
僕は、窓に寄って、
「潤! 手を貸して」
と言ったが、持ち上がらないらしい。
僕が身を乗り出すと
「馬鹿な! 君まで落ちる!」
と叔父様に言われた。
「足を持っていて」
と言われ、僕は潤の脚の上に、体重をかけて乗り、大洗氏が、潤の胴に腕を入れて、潤の身体を持ち上げた。
それから二人がかりで引っ張り上げた。
譲が、階段を駆け上がってくる足音が聞こえた。
ドアがバタンと開いた。
「何やってんだよ!」
譲が興奮して言った。
「潤に馬鹿なことさせるなよ! 誰だよ、こんなことさせたのは」
譲は、大洗氏の腕から潤をもぎ取った。
「潤、馬鹿、お前、何やってるんだよ」
潤は、机の上で正座を崩した格好で座りこんで譲の激情に身をまかせていた。
譲は、潤と、コツコツと額をくっつけあって、泣かんばかりだった。
「こんな格好して」
全裸に革の拘束具だけの潤を哀れんで、譲が潤を抱きしめた。
譲は、潤の頭を何度も撫でて顔にいくつもキスをした。
潤は、譲にもみくちゃにされていた。
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