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そんな操の傍で退屈しているのかと思えば、李久は李久で『勝手知ったるなんとやら』で、まるで自分の部屋にいるように 漫画本を漁り、眠たくなったら操のベッドで眠る…
反対に、操が李久の家に行くと バイク関連のモノが無くても李久のスケッチブックにクレヨンでバイクの絵を黙々と書く…
その横でたまには李久も絵を描くが、ヒーロー戦隊の絵は お世辞にも上手いとは言えない。
直ぐに飽きて自分のベッドで寝てしまう…
一緒にいる意味など無さそうだが 本人達は お互い一緒にいるだけで満足なのだ。
中学生になっても その関係は変わらず、四六時中一緒にいるわけでもないのに、フ…と気がつくと一緒にいる……
小中と同じクラスだったクラスメートは見慣れた光景だったが、高校からのクラスメートは違和感この上ない目で2人を見ていた。
だが、夏休みを過ぎた頃から2人の行動に変化が表れる。
何時もなら周りの好奇の視線も何のそのでいつも一緒に下校をするのに 栗田李久の方が慌ただしく1人 で帰るようになったのだ…
制服のまま 息を弾ませて、李久が街中の路地裏にある従業員用のドアを開けた…
もう、この時点で甘い香りがする。
制服のジャケットを脱いで指定されたロッカーに入れて、入れ代わりに、赤いシャツを着た黄色いクマのプリントがついたエプロンを身につけた。
控室にある全身を映す鏡の前で身だしなみをチェックするのだが その度に
(似合わない…)
と、溜め息をつく李久であった…
だが、お年玉やこづかいなどを貯めていた金の豚の貯金箱に入っている お金じゃ足りないので母に頼んで学校から歩いて10分程のケーキ屋でバイトを始めたのが2週間前だ……
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