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匙を投げる
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「なぁ…寿弥
お前…
絶対刺されるぞ…
死ぬぞ」
「はっ…
刺して
気が済むなら
そうすりゃぁいいさ」
「お前…よくもまぁ
27年間
生きてこれたね…」
帰り際
悪友の結城に
哀れむように
忠告されたが
死ぬ時は
死ぬ
俺は
別に
刺されようが
殺されようが
構わない
生きてることに
特に
意味はない
「アイツ
お前に本気だぞ…
また
捨てんのかよ?」
「捨てるも何も
拾ったつもりもねぇよ
最初から
身体だけの関係だし
アイツも
合意の上だ」
「何で
そんなお前が
モテんだろうね…」
そう言って結城は
世も末だと
空を仰いだ
大袈裟なヤツ…
心の中で
呟く
俺が
モテてるんじゃなくて
愛だ
恋だ
なんて言ってるヤツらも
実際は
快楽だけのお気楽な関係を
望んでて
そういうヤツが
多いってだけ
需要と供給が合ってんだよ
「三沢も
俺にしときゃ
優しくしてやるのにな」
「だな…
お前なら
大事にしてやれるのにな
でも
なぜか
鬼畜非道な
俺がいいんだとさ」
笑いながら
言ったら
マジで
ローキックきめられた
「お前も
本気で誰かを
好きになれば
今まで散々
泣かしてきたヤツらの
気持ちもわかるよ
ってか
本気で恋愛しろ」
「………
くせーよ
結城…」
相手にしない
俺の様子を見て
結城は
深く溜息をついた…
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