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好奇心旺盛な彼 1
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「なぁ、アナルセックスって、したことある?」
狭山和臣の突然の質問に、親友の狩川陽介がゴクゴクと飲んでいた炭酸を吹き出す。
ここは二人の通う男子校の屋上で。
朝からの冷え込みの為か、普段は割りと人気の多い場所なのに、今日は他に人はいない。
そんな状況下での、先程の質問。
あまりのタイミングの悪さに、盛大に咳き込んでしまったようだ。
「はぁ!?お前、何言ってんだよ!」
狩川はごほごほと咳き込みすぎて涙目になり、真っ赤な顔で狭山を睨み付ける。
折角の男らしい精悍な顔付きも、狭山の発言のせいで台無しになっている。
「だーかーらー、アナルセックス!
したことあーるーかーって言ってんのー!」
ご丁寧に大きくハキハキと明け透けな質問を繰り返され、狩川は呆れて項垂れる。
本人に言えば確実に不貞腐れるだろうが、狭山はとても可愛らしい顔付きをしている。
その可愛らしい顔からは、先程から残念な言葉ばかりが発せられていて、何故に狩川が落胆しているのか、説明するのすら億劫になる。
「いや、聞こえてっから。
俺が聞きたいのは、何でそんな質問をされにゃならんのかってことだ」
が、しかし、狩川が呆れている理由は、狭山には伝わっていない。
「えー?何でって、何でも。
何かさー、前立腺っての、超気持ちいいらしーんだよね。
気になんじゃん?
でも、流石に自分のケツに指突っ込むとかヤだしさー。
お前ならモテるし、彼女にしてもらった事とかあんのかなーと思って」
狭山の質問の意図は、なんとなく分かった。
狩川だって健康な男子校生。
性に関する好奇心は、少なからずある。
だが、しかし。
「だからってお前、唐突すぎんだろ?
前置きとかオブラートに包むとかしろよ!」
そう。
本当に、余りにも脈絡が無さすぎる。
「オブラート?
薬飲んだりするやつ…だっけ?
それがどーした?」
しかし、アホの子狭山には、狩川の抗議は何一つ伝わらなかった。
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