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先輩VS後輩。
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「あ、赤葦お前・・・本気か・・?」
「ええ、そうですよ?可愛い可愛い後輩のお願い、聞いてくれてもいいじゃないですか。」
自分で可愛い後輩って言いやがった・・・などと心の中で思っているが、実はプチパニックで
あったりする。
「まずそういうのはか、彼女とかにしろよ・・・。」
「彼女いませんし。聞かれたら木葉さんと答えます。」
「・・・男の俺にやっても面白くないと思うぞ。」
「俺が楽しいんでいいんです。」
「俺が良くない!!!」
反論を言ってみるが、ことごとく赤葦に潰されてしまう。手強すぎる、この男。
そこで、妥協してある案を出してみる。
「はあ・・・分かったよ。じゃあ、俺も赤葦にやらせて?」
「それは嫌ですね。」
超速攻で答えられた。そしてNO。悔しいやら悲しいやらで小さくため息が出た。
「なんで嫌なんだよ。」
「そういうのは俺のキャラじゃないと思うんですよ。」
「どういうことだよ!!~~ッあ~もうっ!」
木葉は強行突破に出た。赤葦が片手に持っているリップ型キャンディを奪ってしまえばこっちの勝ちだ。と考えたのである。
しかし、ひらりと軽く躱され、木葉は前のめりに手を着きそうになったところを赤葦に右手を掴まれ仰向きにさせられた。
「自分から来てくれるなんて珍しいですね、木葉さん。嫌々言っておいて、実はされたかったんじゃないんですか?嫌よ嫌よも好きのうちって言いますし?」
赤葦は木葉の馬乗りになり、両手を抑えながら言う。
「ちっげーよ!流れからしてなんで俺から行くんだよ!つーか手ェ離せ!!」
「手離したら逃げるじゃないですか。」
「俺が心底嫌なのわかってんじゃねーか!・・・・ッわかったよもう好きにしろよ・・・。」
もうここまでされたら逆らっても何もならないと、今までの経験からわかったし、
別にそこまで変なことするわけじゃないからいいか、と思い許した。
「最初からそうすれば良かったんですよ。」
分かるか分からないかくらいのレベルで赤葦は嬉しそうにした。
目の前には天井と、少し嬉しそうにリップ型キャンディを俺に塗っている赤葦。
そのキャンディは普通の飴とは少し違うらしく、水あめのようだった。
粘り気があり、糸を引いているのがわかる。
「木葉さん、終わりましたよ。」
「あー、水あめ塗りたくったみたい・・・もういいだろ?ティッシュくれよ」
「なに取ろうとしてるんですか?ダメですよ。」
言い終わる前に言われてしまった。まだなにかあるのか?と疑問が残る。
「綺麗な口ですね。」
「いやソレのせいだろ・・ッ!?」
一瞬なにが起きたかよくわからないが、すぐに状況は飲み込めた。
赤葦が口を塞いできたのだ。もちろん、赤葦の口で。
塗られたキャンディを取っていくようについばむ。
「~ッッ!?!?ふっ・・・はっゲホッ、おま、長いっつの!てか何してんだ!?」
「甘いですね、コレ。」
「そりゃそうだろ!ってそこじゃねーよ!」
そんなくだらないことで時間はあっという間に過ぎていき、駅まで赤葦に送ってもらった。
「俺って赤葦に弱いんじゃなくて甘いんじゃねーかな・・・」
そう小さく呟き、木葉は帰路に着いた。
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