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なんでもするから。
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「望みが無いって、どういうことだよ!なんのためにこんなことするんだよ!」
意味がわからなかった。なんのメリットがあってするのか。ただのストレス発散なのか。止めてくれるならお金でもなんでも払うつもりだった。
「俺らさぁ、ある人間から頼みごとされてるワケよ。お前を痛い目に合わせてくれってな。」
「お前自身も何かしたんじゃねーの?知らねーけどよ。そういうことで、報酬はソイツから貰うんで。」
「…ある…人間…?だ、誰だよそいつ」
「それは流石に言えねーなぁ。」
誰だか分かれば、謝り倒して止めてもらうつもりだった。だが、誰か分からなければどうしようもない。
「かわいそーになぁー。それっぽい写真とテキトーな文で肩身狭くなるなんてぇ〜」
「あとこの、あかあしクンだっけ?コイツも最悪だなー。お前のせいで道連れっ!バレー部なんだよな?2人とも。チームメイトからもクラスメイトからも気持ち悪がられんじゃねーのぉ?」
そうだ。コレがバラまかれてしまうと酷い目にあうのは赤葦も同じなんだ。
チームメイトから、クラスメイトから、色々言われるかもしれない。あることないことが飛び交うかもしれない。
嫌だ。絶対に嫌だ。俺が誰かから恨みを買った所為で赤葦にまで迷惑をかけるなんて。
迷惑がかかるのは俺だけでいい。赤葦さえ守れれば、それでいい。
「…っ頼む…赤葦だけは…せめて、誰だか分からないように…してくれ…」
目には涙が溜まって今にも零れ落ちそうだった。
声も、ほぼ涙声に近い。
「ブハッ、コイツ泣きかけじゃねーか!」
「そうだなー。土下座して「お願いします。止めてください。」って言えば考えなくもないかもな!」
面白半分でいう3人。明らかに嘘なのは見え見え。
しかし木葉は必死であった。
もうこの際プライドなんてものは捨てる。
赤葦を守るためなら、土下座くらいやってやる。
そう思い、両手を地面につけ、正座をして、頭を下げて言った。
「…ッ、お願い、します。…止めてください…。」
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