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「悪い。怒鳴ったりして…」
「俺どうかしてた…」
「永久は俺のこと、ちゃんと考えてくれてるんだな」
「俺だけガキだな。何かスゲー情けない…」
アキラはそう言うと顔を下にうつ向かせた。
永久はボールを拾いに行くと、その場でボールを拾った。
そして、アキラの傍に黙って近づけと、サッカーボールをそっと手渡した。
「アキラ君そんな事ないよ」
「永久?…」
永久はアキラの前で優しく微笑んだ。
「僕はアキラ君と両想いになれただけで幸せだよ?」
永久は優しく微笑むと、サッカーボールを持つ彼の手に自分の手の平を重ねた。
「だってこれ以上幸せを多く望んだら、僕がアキラ君を困らすだけだから」
「だから僕はいいんだ…!」
「でも1つだけ望むなら、一日でも長くアキラ君の傍にずっと一緒にいたい…!」
永久はそう言うと瞳から涙を滲ませた。
そんな永久の頭を優しく撫でるとアキラは永久をその場で抱き締めた。
「バカ…当たり前だろ?」
アキラは永久を自分の腕の中で、抱き締めながらそのことを言った。
永久はアキラに首を頷かせた。
すっかりグラウンドも日が落ちて来ると、空はいつの間にか夕暮れ色に染まっていた。
校庭のアスファルトに、2人の影が伸びた。
永久を抱き締めたまま、アキラは耳もと囁いた。
「今日は一緒に帰ろう…?」
永久をアキラの誘いに、素直に頷いた。
「うん…!」
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