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肩をおとして歩いていると、穂波先輩は急ぎ足で駆けつけて来た。
「待って…!」
「ゴメン送ってく……!」
穂波先輩がそのことを話すと、僕は涙を堪えて言い返した。
「き、気にしないで下さい…!」
「穂波先輩が言ったことは、当たってるかも知れません…――」
「僕はアキラ君の練習の邪魔をしてたのかも知れません……」
「アキラ君が一番大事な時なのに、僕って本当バカですよね……」
「ご、ごめんなさい…!」
「やっぱり1人で帰ります…!」
涙をこらえて笑って言い返すと、穂波先輩は鞄からハンカチを取り出して僕に手渡してきた。
「楠原君、これ使って…?」
僕は穂波先輩に手渡されたハンカチで、思わず涙を拭いた。
「っ…すみません」
「ありがとうございます…!」
ハンカチで涙を拭くと穂波先輩は僕の隣に黙って並んで歩いた。
暫く黙ると穂波先輩は話してきた。
「楠原君一緒に帰ろう」
僕は穂波先輩に頷いた。そして、うしろ髪をひかれる想いで学校を立ち去ると、僕は彼と一緒に歩いて帰ることにした――。
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