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その後 11
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「朝霞(あさか)さん、起きてください! 遅刻しちゃいますよ!」
俺は今日も先生、
眞田 朝霞(さなだ あさか)さんを6:00きっかりに起こす。
「うう・・・あと、ごふん・・・」
まったく、この人は毎度毎度おんなじこと言って・・・
毎回同じこと言ってるんだから、その後俺がなんて言うかもわかるだろうに・・・
「ダメです! 朝ごはん冷めちゃうでしょ?」
朝霞さんの布団を剥ぎ取って、仁王立ちでいい放つ。
それをちらり、
横目で確認した朝霞さんは、
「・・・ごはん・・・たべる・・・けど・・・あとごふん・・・」
と、寝癖をつけたオチャメな姿でのっそり起きて、すぐまた寝た。
寝起きはずっとこんな感じでずっとぽやぽやしてるから、また寝ちゃうんじゃないかと毎回見張っている。
そして二度寝より心配なのが、毎日いそがしすぎて倒れてしまうんじゃないかということだ。
朝霞さんはいつも忙しいから・・・
・・・だがしかし!
今回は自業自得だ。
「だから昨日、早く寝てくださいって言ったじゃないですか! せっかく仕事早く終わってたのに・・・」
いつも10:00やら11;00、酷ければ日付が変わってから帰ってくる朝霞さん。
そのおかげで万年寝不足気味という、なんとも過酷な生活をしているのだが・・・
なんと昨日、珍しく8;00に帰ってこれたのだ。
しかし朝霞さんは、
「颯くんと一緒に寝たいから」
なんて一言で片付けて、課題にいそしむ俺に合わせ、日付が変わってから寝た。
こんなことばかりじゃ、いつか本当に倒れてしまうんじゃないかって心配なんだよ、おれは。
医者が倒れるって、元もコもないだろ(朝霞さんは精神科医だけども)。
そう、いつもいつも注意してるのに・・・
「だって、久しぶりに颯くんとゆっくりできるんだし、もったいないから。僕、睡眠より颯くんの方が大事」
なんて、恋人に囁くような甘い言葉で俺を丸め込むんだ。
わかってはいるけど、ずるいよ。
俺は、毎回そう思ってる。
また、それと同時に
『これからもこの人の傍で、心配させて欲しい』
だとも、思う。
そんな、穏やかで優しい日常。
ふと気付けば、この人のところに来てもう半年がたっていた。
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