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その後 ~朝霞編~ 38
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「はい。この部屋つかって?」
先ほどの公園に程近いアパート。
そこに今、僕は颯君をつれてきていた。
なぜかといえば、それは、
連絡しない条件は、『僕の家に泊まる』だから。
そして今は公園から帰ってきて、もう12時を過ぎている。
僕の家に泊まって、と、説得に30分はかけたからね。
さっき、空いている部屋がある、という言葉を聞いて、やっと颯君が折れたのだ。
「ベッドじゃなくて布団だから、寝心地がどうかわからないけど」
このときほど、空き部屋があってよかったと思ったことは無い。
なにしろ、想い人が自分の家に泊まってくれるんだよ?
うれしいなあ・・・
ぁ、でも、もう一つ理由があるんだ。
・・・同じ空間にいたら、必ず襲ってしまうと思うからね。
なんて、僕はそう思ってひそかに笑った。
そんな欲求、忙しすぎて忘れたと思ってたんだけどなあ・・・
すると、颯君は何かを考えている様子だった。
・・・颯くんは、気にしいなんだな・・・
「・・・本当にいいんですか? もしかしたら俺、騙してるだけかもしれないですよ」
・・・どうにかここから追い出されようとしてる、ってとこかな。
自分を怪しい人間に見せたいみたいだ。
でも、残念。
「ふふ、本当に騙してたらそんな顔しないよ。僕一応医者だから、表情の変化には敏感なんだよ?」
僕、そういう勘だけはいいから、逃がさないよ。
そういう意味も込めて、笑った。
すると、
「・・・ホントに、すみません。ありがとうございます」
颯くんは笑顔の意味に気がついたのかも知れない。
素直にそういって、頭を下げた。
うんうん。
学生は人の好意に甘えておけばいいんだしね。
アレ?
でも僕の場合、下心も多少・・・
そこまで考えて、ハッとした。
さっきから思考がおかしい。
だめだなあ・・・
気にする余裕がなかっただけで、やっぱり欲求不満気味なのかも・・・
このままじゃまずいや。
そこで、颯君の下げられた頭をみて、
あ、つむじ、右回りだ。
なんて、くだらないことを考えながら欲望を押しとどめる。
でも・・・
颯君可愛い・・・
って、またそんなこと考えてるし・・・
流石にまずいな、と僕は思い、
「うん。お風呂も着替えおいといたし、入ってね」
なんていって、その場から離れようとした。
・・・しかし、その時。
「・・・っ」
颯君が、いきなり俯いた。
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