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勝手に
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風呂から上がり、髪を乾かしたあと
メガネをベッドのところに置いてきてしまったことに気付き、本当に何やってんだかとため息をついた
僕はそのまま、何気なく脱衣所から部屋に戻ろうと__
「よっ、梓」
「椿!?」
心臓が止まるかと思った
だって、誰もいないはずの自分の部屋で意気揚々と椿がベッドに転んでるんだよ!?
いや確かに、椿も今日休みだし、それにマナーがなってないところがあったりするけど……
本人が風呂に入っている間に侵入するって、どこぞの泥棒なんだか……
「椿……ちゃんと__」
「ノック、したけどさ。返事は無いし鍵は開いてたし、ね★」
「……鍵をかけてなかった僕が悪かったよ」
今更ながらに後悔する
椿にこれ以上言っても馬の耳に念仏だから、さっさと自分が引いた方が早い
……本当に、どっちが兄貴なんだって話だよね
「それで、用件は?」
……どうせ、さっきのコトだよね
わかってるよ
でも……本心を打ち明けるわけにはいかないから
「さっき……朝食んときのことだけどさ。どうしたの?」
「……普通に、食欲が出なかっただけだよ?」
そう来るってわかってた
だから自然になるよう、努力したのに
椿の声が、少し低くなった
「その食欲が出なかった理由を、聞いてんじゃん。梓が……せっかく人が作ってくれた物を残すなんて、体調が悪いか何か深い理由があるとき以外に無いし」
「体調が悪いの」
「そんな奴が風呂なんて入んないだろ?」
「もう、治ったから」
「こんな短時間で?」
「……うん」
「……じゃあなんでさっき俺を無視したんだよ」
「単に聞こえなかったの」
「……聞こえなかったんなら、なんで『さっき俺を無視した』で通じるんだ?」
「……!」
椿の顔が、イタズラするときのものになってる
__ハメられた
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