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第六話 相手は
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「誠って…西野?」
僕は同期の仲間の名前を呼んだ。
「課長…なんで言っちゃうんですか…」
半泣きの様な西野の震えた声がまだ甘さをまとっている。
「こいつは言わねぇよ。なあ、青山」
「僕はほんとに言わないよ?」
僕の事を信用してくれてないのかと、まだ見えない西野に声を掛ける。
入社した時からずっと一緒に働いてきて、僕のことを信用してくれてると思っていた。それは僕の独りよがりだったのか。
「ゃ、瑞紀のこと信用してないワケじゃなくて…。その、恥ずかしくって…」
見えないけれど、きっと西野の顔は赤くなっているんだろう。
「ならいいんだ、じゃぁな」
流れで会議室を出ようとした僕に追い打ちをかけるように課長の声。
「明日、よろしくな」
課長の声に振り返り、言う。
「はい、安心してください」
僕の返事に石関課長がうっすら笑った気がした。
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