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キセキ目線
俺らは浪川家の者
そう頭に言い聞かせた
「すみません」
受付にいた先程の女性に赤司が本日二度目の言葉を口にする
「黒子テツヤさんの病室はどこでしょうか」
「すみませんがどちらの方でしょうか」
「浪川です」
浪川家にしかない手にはめていた指輪を見せる
「浪川家の方ですね。黒子様ではなく今は水原様とおっしゃいます。
水原様は5階東側のVIP棟の531号室です。
今水原様の病室に三条様がおられます。
水原様を元気付けてあげて下さい。
水原様にご親友が沢山おられて私どもも嬉しさがこみ上げてきました。」
テツヤが眠り続けているのを知っているからか、とても悲しそうな顔をしていたが、
いじめがあったのを知っているみたいで、友達が沢山いるのを心底嬉しそうにもしていた
「はい。あの三条さんというのは?」
「三条様は水原様の執事の方ですよ。赤髪の男の方です。そして三条家の方ですよ」
三条家!?
黄瀬、紫原、青峰はなんとなく知っている、だけでよくは知らない
だが、緑間、赤司は三条家がどれ程凄い家系なのかをみにしみていた
「そうでしたか。ありがとうございました。」
お礼をいい、5階にエレベーターで向かう
その中でも会話は無い
パンッ
軽快な音がしてエレベーターの扉が開く
5階にしては着くのが早すぎる
顔をあげるとそこには、紺色の髪の男性がいた
燕尾服を着ていて、綺麗なラピスラズリのような瞳の男性は赤司と緑間に衝撃的な印象を解き放っていた
((六波羅家…!?))
クールな面持ちの六波羅さんは赤司と緑間の動揺に目をくれず、エレベーターに乗り込んできた
そのまま5階に到着し、六波羅さんは降りる
俺らも後に続いて出ると、六波羅さんが振りかえって尋ねてきた
「すみませんがあなた方はテツヤ様にお見舞いに行かれる方ですか?」
唐突に聞かれた質問に一瞬動揺がはしるが
赤司がその質問に答えた
「…はい、そうです」
「そうですか、よろしくお願いしますね。テツヤ様が目覚められるように」
目の前にある扉を開けその病室に入っていく六波羅さん
その扉の隙間から見えたのは
テツヤと同じ髪で同じ顔した
しんどくて辛そうな顔していた、水原ナツヤの姿だった
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