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打ち合わせ side.侑紀
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今日がスペシャルドラマ『碧の涙』の打ち合わせだ。
高槻さんの運転する車に乗せられて東京のとあるビルへ向かう。
ドラマのタイトルに合わせて淡い青の服を着ている。
この三日間で俺はyu-ki*らしい話し方を高槻さんから指導してもらった。
「おはようございます!犀川プロダクションのyu-ki*です!」
高槻さんがまず扉を開けて全員に挨拶をする。
「おはようございます。yu-ki*です。」
我ながら完璧な所作でお辞儀をする。
顔をあげる一瞬の間柊さんの姿を探すがまだ来ていないようだった。
5分後、いよいよ柊さんが到着し一同に挨拶をしていた。
俺は柊さんのもとに向かう。
すごい!柊さん、めちゃくちゃかっこいい!
テレビで見るより数倍かっこいい。
艶のある濡れたように黒い髪。
凛とした意思の籠った強い瞳。
スラッとした長身にバランスの良い肢体。
「おはようございます。柊さん。よろしくお願いしますね。」
出来る限り侑菜っぽくしたが全身からあふれでる、柊さんへの憧れのオーラが出てしまっていたかもしれない。
それを必死に押さえ込み俺は笑みを浮かべる。
柊さんはほんの一瞬、怪訝な表情を浮かべたくすぐに白々しい笑顔を浮かべる。
「おひさしぶりです。yu-ki*さん。一緒に良い作品作りましょう。」
「はいっ!」
俺はこの時柊さんがとある違和感を感じていたことなど気づきもしなかった。
打ち合わせは何事もなく終わり、明日から撮影が、開始される。
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