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犀川美月という人 side.侑紀
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打ち合わせが終わった後、何故か高槻さんは微妙な顔をしていたけれど何事もなく終わって良かったと一息ついたところ。
「これから、事務所にいって社長に会いますよ。」
高槻さんのこの言葉に再び緊張がおこった。
「社長、ですか…。その、俺のことは?」
「知ってますよ。気を楽にしててください。あ、ただ、心の準備だけはしておいてください。」
「は、はい!」
心の準備って、一体…?
どれだけ怖い人なのだろう。
俯きながら考え込む、俺をバックミラー越しに見て高槻さんが笑いを堪えていたことなど俺は知る由もない。
「侑紀さん、こちらです。」
高槻さんに始めてくる事務所を案内されながら社長室へ入る。
「し、失礼しますっ!!yu-ki*ですっ。」
緊張のあまり、声が少し裏返ってしまう。
「よく来たわね♪榊原侑紀君♪」
出迎えたのは、
スラリとした長身のかなりの美形だがおネエ語で話す男性だった。
―心の準備って、そういうことですか!?
横にたつ高槻さんを横目で見ると笑いを堪えている。
案外この人も人が悪い。
「ワタシは、犀川プロダクション社長の犀川美月よ。ふふふっ。驚いてる♪かぁわいい♪」
俺は呆気にとられて思考が停止する。
「まあ、とりあえず座ってちょうだい?」
促されてソファーに座る。
「悪かったわね。侑菜が勝手にあなたを巻き込んで。あの子、かなり限界だったみたいなのよ。ワタシも千尋ちゃんも出きるだけのケアはしたんだけれどね。侑花さんの圧力がひどかったみたいでね。」
本来ならその圧力は侑紀お侑菜で二分されるはずだったもの。
侑紀が逃げたから侑菜だけに注がれることになってしまった。
「それは俺の責任でもあります。だから、俺はyu-ki*を、侑菜が戻ってくるまでやり遂げたいと思っています。」
犀川社長の目を見て決意を告げる。
「良い目だな。安心した。」
いきなり男口調で話されて驚く。
「アナタなら、ワタシ達も安心して任せられるわ。ナニか困ったことがあったらいってちょうだい♪」
また、すぐにおネエ語で話しだしたが。
「期待に応えて見せます!!」
期待に応えるために頑張ることなんて誰だって出来る。
信頼してくれいる犀川社長や高槻さん、橘さんに報いる為にも。
絶対結果を出して見せる。
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