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こんなのって… side.侑紀
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諒さんが先に現場に向かい、俺が後から向かうことになっている。
鼻歌を歌いながら荷物をカバンに詰めていく。
携帯をしまおうとした時ちょうど着信が来た。
相手は姉ちゃん。
「なぁに?姉ちゃん。」
「侑紀、ごめん。私が甘かった。侑紀には本当に悪いんだけど3日後に元に戻って欲しいの。」
電話越しの姉ちゃんの声はなんだか力ない。
それよりも。
「え…?どういうこと?」
「母さんが、yu-ki*と柊のスキャンダルをでっち上げる為に柊さんの事務所の社長にて回しているみたいなの。多分、今のままだと遅かれ早かれ偽の記事を作られちゃう。だから私が戻ってどうにかする。侑紀は田舎に戻って元のように幸せに生きて。」
そのあと俺は多分、了承の旨を伝えたと思う。
何故か頭が真っ白になってしまっていた。
この胸に潜むもやもやの正体がわからなくて歯噛みした。
ただ、理由もわからない涙だけが一筋流れた。
「こんなのって…。」
この楽しい日々は、まだ続くと思っていた。
永遠じゃないのは知ってた。
でも、こんなに早く終わりを迎えるなんて思ってもなかった。
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