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お願いがあるんですけど side.諒
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このドラマは恭一郎の出番がやたらと多い。
早く家に帰って侑紀の顔が見たいのに恭一郎の撮影がなかなか終わらない。
今は陣さんだけの撮影シーンだ。
陣さんの演技は学ぶところがたくさんある。
だから毎回食い入るように見るのだが今回は何故か侑紀のことが頭から離れない。
先ほどの撮影シーン。
何故か侑紀が儚く消えてしまいそうに見えてなんだか怖かった。
陣さんの撮影シーンが終われば次は俺だ。
雑念を追い払おうと目を閉じるが、脳裏に浮かんだのは侑紀の儚い笑顔と撮影で使ったネックレスだった。
あの淡い青が頭から離れない…。
「柊さん、次のシーンが今日のラストです。スタンバイお願いします。」
「はい!よろしくお願いします。」
陣さんの撮影シーンは終わったようで高良さんに支えられて椅子に座るのが目の端に移る。
まだ今日は何シーンがあるようだから大変そうだ。
助監督の声に一気に意識が仕事に向く。
「はい、カーット!柊くん、お疲れ様!」
「ありがとうございました。」
監督に頭を下げるとセットを降りる。
やるべきことをし終えて、ある人の元へ向かう。
「平松さん。お願いがあるんですけど。」
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