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愛生の心情【このページはNLです。苦手な方は読まなくても大丈夫です、たぶん】
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いつからだろう……オレが飯田を意識し始めたのは……。
袮緒に飯田のことが好きだと暴露してから、以前に増して、飯田のことが気にかかる。
最初は、変わったコが入ってきたな……程度だった。
見た目は、ガチガチの真面目ちゃんなのに、話すとちょっとぼんやりしているような変なギャップのあるコだった。
会社に慣れてきたころには、ガチガチの真面目ちゃんから能天気な女のコに変貌していた。
キャピキャピしている女のコとは違って、どこか芯が通っているような、サバサバしている彼女。
飯田は、いつも誰かと楽しいそうに話していた。
飯田が会社に居る時は、いっつも彼女の笑い声が会社に響いていたっけ。
飯田は、人間観察が趣味みたいで、人の心を読むのが得意らしい。特に男同士の恋愛に異常に鋭い観察眼を持っていた。
宇野が唯一を好きなこと、逆に唯一が宇野に興味を持っていることを察知し、アイツらをくっつけたのは飯田と言っても過言じゃない。
忘年会の時、何が起きているのかと飯田に問いかけ、オレはこう耳打ちした。
『もしかして、唯一、宇野に告白した?』
飯田は一瞬言い淀み、えっ?とだけ声を発した。
『大丈夫、オレ、唯一の秘密、知ってるから。……そういうこと、だよね?』
そう言うと、飯田は大きく頷いた。そして、私が唯一さんを煽りました……と右手を上げて、少し項垂れながら、オレの顔色を窺っていた。
「いいと思うよ。飯田の判断は間違ってないと、思うけどな」
そう言って微笑むと、飯田の顔は既にドヤ顔に変化していた。
その後すぐに、袮緒も宇野のことが好きなんじゃないかと、飯田に聞いた。
そして、オレは、居なくなった袮緒を追って、トイレの前に座り込んでいる彼を発見した。
後から、飯田にこんな質問をしてみた。
『男同士の恋愛なんて気持ち悪くないの?』
問いかけると、あははと気持ちいいくらい彼女は笑った。
『萌えます。禁断の愛、ですよ? 萌えない方がおかしくないですか?』
愛生さんこそ、平気なんですか? と逆質問されたっけ。
そうだ、この頃から……少し変わっている彼女がなんだか可愛く見えていたんだ。
ん? もっと前かな?
「愛生さん?」
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