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《悪夢の再来》9
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しかし、傷を気にする暇などなく、抑え役のカイを殴り倒し、足を束縛する紐も力任せに取り除く…
そのまま、素早くみずきはタツに向かって走る。
「ッ…」
アキラから離す為、勢いのまま、タツの胴へ体当たりをかますみずき…
「クッ!」
少し気を緩めていたタツ、受け身をとりそこねて、派手に床へ倒れ込む…
「みずきッ!」
「タツさん!」
アキラも、そのアキラを捕まえているヤタも驚いて声を出す…
みずきは間発いれずタツに殴りかかる。
その一発はタツの顔にヒットした…
しかし、2発目の拳はタツに受け止められてしまい…
さらに拳ごと腕を捻られる。
「痛ッ!」
「ッの、野郎がッ!」
タツは怒りをあらわにして、みずきの顔を、張り倒すように平手で殴る…
「ッざけやがって!」
怒りがおさまらないタツ、腹筋で起き上がり、みずきの胸ぐらを掴み頭突きをくらわせる。
「ぅ、痛ッ…」
大柄なタツの威力ある続けざまの攻撃、先のダメージもあり、防ぐことすらままならない…
さらにタツに顔や腹を手加減なしに殴られ、蹴られているみずきを見て叫ぶアキラ…
「やめろッ!もぅッ止めろよッ!タツ…オレは逃げない、みずきと話しをさせてくれ…!」
その言葉を聞いて、キレていたタツが少し動きを止める。
「ッたく、ちゃんと話しをつけろ!動かれると本気で迷惑だッ」
タツはみずきの服を掴みアキラの近くの床へと投げ飛ばす…
「くッ…ぅ、アキラ…」
痛々しく腫れた顔のみずき…
殴られた身体が軋む…
しかし、そんな状態だが諦められないみずき…
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