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《裏切りの傷痕》13
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その行動で分かったように微笑み少し顔を上げるアキラ…
みずきと同じタイミングで瞳を閉じて…
優しいキス…
何度か口づけて、右腕をアキラの肩にまわし…
「よかった…」
そう、ぽつりと言って抱きしめる…
いつものようにそれを受け入れるアキラ…
「みずき、オレはもう平気だからオマエの手当させろよ…」
「…あぁ、ありがとう」
「いいって、怪我人ほっとくと落ち着かないから…」
そう言ってソファにみずきを座らせる。
応急箱を持ってきて…
まず出血している手首のキズをみる…
擦り剥けカサブタができ痛々しい…
「よくあんなヒモ切れたな…」
消毒してガーゼをあてて、内出血も隠れるように包帯を巻く…
両手首の次は足…
会話をしながら手際よく手当するアキラ。
「結構、力あるだろ…昔から姉さんに頼まれて力仕事してたから…でも、実は俺も驚いている…」
みずきは苦笑いしながら言う。
「はは…みずきらしい」
アキラもつられるように笑い…顔に触れる。
「カオ…」
「……」
「バカだな…こんなに殴られて…」
タツに殴られ…
派手にアザを作っている顔…
仕事行ったら笑われるぜ…
「かっこ悪いよな…」
手当してくれる優しいアキラを…
見つめながら…
ぽつりと呟くみずき…
「ウウン…」
瞳を見つめ返し微笑むアキラ…
その綺麗な瞳に…
「…アキラ」
深く真剣な声で呼ぶ…
「ん?」
いつものようにみずきをうかがうアキラ…
「……すまない」
心からの詫び…
「なんで、みずきが謝る?」
アキラはスッとみずきの左隣に座り…
みずきの顔をのぞきこんで聞く…
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