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進学
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結威が中学に上がってからは、眞人一家もさすがに前のように頻繁に実家を訪れることはなくなった。
眞人や有紀子さんが出張に出ても、短期間なら結威は一人で留守番が出来るし、
何より有紀子さんの妹の家は、眞人の家の目と鼻の先なため、預けられる時もそちらを選ぶようになっていた。
幹彦には、前にも増して厳しい稽古を課した。
幹彦の才能は、親の贔屓目を除いても明らかに斗出していた。
幹彦の演技には、人の目を惹き付ける魅力がある。
舞台に上げてもベテランの演技に気圧されることもなく、子供ながらに堂々と仕事をこなす。
いつの間にか私に届かんとする身長や、体つきももちろんのこと、
同じ年頃の子供と比べると、ずいぶん大人びた少年に成長していた。
幹彦が中学に上がり、二年生になる頃、結威が高校に入学した。
眞人の母校だった。家から徒歩で向かえる距離にある十六夜学園は、男子校だったため、
可愛い結威があらぬ方向にいじめられやしないかと、眞人が一度私に相談しに来たことがあったが、
親馬鹿だと言いつつ、私は胸が痛むのを感じた。
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