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駄目だとしても 及川side
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飛雄に告白…………。
そんなこと出来ない。
俺は男で飛雄も男。
この恋は叶ってはいけない恋……。
告白なんてしたら飛雄を困らせてしまう。
中学の頃からずっと好きだったけど、この気持ちを抑え込んできた。
駄目だ、飛雄を欲しいなんて思っちゃあいけない。
この気持ちを消さないと……。
そうずっと、必死に消そうと思ってたけど……出来なかった。
好きすぎて…………出来なかったんだ。
「襲った後、影山はどうした?」
あの時の飛雄の泣き顔を思い出して、胸が痛む。
「俺にビンタして、泣きながら去って行ったよ……」
あんな顔、見たくなかった。
完全に飛雄を傷付けてしまった。
あの時のビンタ、すごい痛かった。
頬だけじゃなく、心も。
でも俺なんかより、叩いた飛雄の方がずっと、何百倍も痛かっただろうな。
飛雄は、恐らく俺のこと嫌いだっただろう。
そして、昨日のことで更に嫌いになっただろうな。
俺、最低だったもんね……。
昔も、昨日も。
「泣きながらビンタか……だろうな」
「……っ!」
“だろうな” そうだよね 岩ちゃん。
俺なんてビンタされて当然のことしたんだもんね。
分かってても改めて人に言われると……
「何、変な顔してんだクズ川!
そんな似合わねーブサイクな顔してないで、さっさとちゃんと告白してこい!!」
「え?」
その言葉に俺は目を見開き、岩ちゃんの顔を凝視した。
「影山はきっと誤解してると思うぞ」
「誤解?」
「ああ。
襲われた理由、きっとお前に嫌われてて、嫌がらせかなんかでヤられたと勘違いしてるだろーよ」
「……うん、そうだろうね。
俺はもちろん飛雄のこと好きだけど、飛雄は俺のこともっと嫌いになっただろーね……」
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