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嫌われてる 及川side
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飛雄に完全に拒絶され、俺は涙を止めることが出来なかった。
男が泣くなんてカッコ悪いけど、でも泣いてしまうほど、飛雄のこと本気で好きだったんだ。
飛雄のこと諦めるために、沢山の女の子達と付き合って、傷付けてきた。
本当に最低だったな……。
沢山の人を傷付けて、こんな最低な奴フラれて当然だ。
それでも、この恋が叶わないと分かっていたとしても
やっぱりまだ好き……
簡単に忘れることなんて出来ないよ
本気なんだ…………
カッコ悪いけど、俺はこの気持ちを仕舞い込むことが出来ず、悲しい感情が止めどなく溢れてくるのをどうすることも出来なくなって、
また、岩ちゃんを頼るため、アパートに着くなり携帯を手に取った。
「岩ちゃん……俺、告白する前に、フラれちゃったよ……」
『はぁ? 告白しなかったのか?』
「うん。気持ち伝えようと思ったんだけどその前に、完全に飛雄に敵だと、危険人物だと思われたみたいで……。
全然話聞いてもらえなかった」
『お前本当にそういうことになると要領悪いよな。
めんどくせぇ~……』
岩ちゃんは怒ったような声音で言った後、何度も面倒臭い面倒臭いと言い続けている。
「そんなに言わないでよ~。
本当に落ち込んでんだからさぁ~……」
そう言って俺はテーブルに伏せながら、ため息を吐いた。
岩ちゃんは俺のより更に長いため息を吐いた。
『俺はお前ら絶対上手くいくと思ってたんだけどな……。
お前が変なことせずに、さっさとちゃんと告白してれば、こんなめんどくせぇことにならずにすんだのにな……』
「上手くいくわけないじゃん。
俺はずっと飛雄に意地悪してきて、本当に嫌われてたんだからさ~。
初めから分かってたよ……この恋が叶うわけないって」
『なんで影山に嫌われてるって分かるんだ?』
「え? なんでって……嫌われてたでしょ?」
俺の言葉に岩ちゃんが、フンッと鼻で笑ったのが分かった。
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