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俺逹は Share one's fate ~運命を共にする~
風邪4
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「ただいま。」
…静かだ。
「あら?鬱夜君お帰りなさい。」
「透子さん。ただいま帰りました。」
「もう少し遅くなるかと思ってたから、まだ晩御飯用意してないのごめんなさいね。」
「いえ、大丈夫ですよ。」
透子さんは、ふふっと笑って台所へ歩いて行った。
個人的には連の様子が気になる。
「鬱夜君、これ連君に飲ませてちょうだい。」
「はい。」
俺は渡されたスポーツ飲料をもって連の部屋に向かった。
先に着替えたほうが良いか?
まあ、いいか。飲ませてからでも遅くないだろう。
「連、入るぞ。」
やっぱり返事はないか。
「連、調子はど…ッておい!寝とけよ。」
「兄さんの声が聞こえたから。」
昨日もこのやり取りあったな。
「そっか、すまない。スポドリ飲めるか?」
「…ん。」
ペットボトルを両手で持ち、ゆっくりと飲んでいる連の姿は新鮮で、可愛いと思う。
でも、やっぱりいつもの凛々しさがない分少し不安になる。
「お前、紅咲んとこの双子とテスト勝負してるんだよな。」
こくん、と連は頷いた。
「あいつら俺が負けたら兄さんとデートするとか言い出して…ッゴホ…でも、今日、休んだし…ッゴホ。」
「まあ、休んだのは仕方のないことだよ。そんなに気落とすな。」
「…んッゴホゴホ!」
咳が出てきたし、顔も少し赤いような気がする。また、熱が上がっているのだろうか。
さすがに医者じゃないからわからない。
でも、もうそろそろ横にならせたほうが良さそうだ。
「飲んだらもう、寝ろ。」
「っ!?ここにいて‼︎」
「ん?あ、あぁ。制服着替えたらすぐにこっちに来るよ。」
「ダメ!嫌だ!ここにいて、ずっとッゴホ…お願ぃ。…ここにいて。」
困った。
先に着替えてこれば良かったな。
本当困った。
「兄さん。ここにいてよ。」
「いや、まあ。ここにいたいのは山々なんだが……。」
あぁ、方法はあったな
あまりしたくないけど
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