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俺逹は Share one's fate ~運命を共にする~
慰めてよ
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鬱夜side
「ただいま。」
また、静かだ。
この時間、大抵透子さんがいるのに買い物でも行っているのかもしれない。
「おかえり。」
「……ただいま。」
ビックリした。まさかリビングに連がいるとは思わなかった。
でも、なんか暗い。落ち込んでるような感じ。てか、いじけてる?
「どした?」
「……別に。」
「わざわざリビングにいるのに?」
「……。」
まあ、多分そのうち連の方から話し出すか。
話題を変えよう。
「テストどうだった?」
「っえ?」
気のせいか一瞬連がビクっとなったような気がする。
「負けた。」
あぁ、なるほど。それでこれほど落ち込んでいたのか。話題ミスったな。
「まあ、なんとかなるって。」
「一点差だったから余計腹立つ。」
「…何点?」
「あいつらが863、俺が862。」
正直驚いた。双子がここまで点数を取ってくるとは思わなかったから。能ある鷹は爪を隠しすぎているような気がする。
「まあ、勝負には負けても、成績にはあまり問題ないと思うしいいんじゃね?」
「そんなもの?」
「…多分。」
こんな時になんだが、しょげている連が可愛く感じる。見た目は大きくてもやっぱり幼いんだなと…俺の弟なんだなと感じさせてくれる。
「兄さん、ベッドいこう?」
「は?」
「風邪のときやり損ねたし、慰めてよ。」
「バカじゃね?」
急にニヤつき出した連は有無を言わさず俺を軽々抱き上げ、2階へ上がる階段をのぼっていく。
「待て待て待て待て!」
「い・や・だ。」
心臓の速さが早くなるのを感じながらもどんどん連の部屋に近づいていく。
まだ心の準備が出来てないっての‼︎
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