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思いがけずミヤくんに会えたせいだろうか。
その夜は、何だかいつもより少し興奮ぎみだった。
夕食の材料を買いに立ち寄ったスーパーで、珍しくビールなんて買ってみたりして。
普段は飲みの席で付き合いで飲む程度なのだが、なんとなくほろ酔い気分で幸せに浸りたかったのだ。
でも、慣れないことなんて、するもんじゃない。
少しのアルコールが入った身体は、当たり前だけどちょっと熱を持っていて。
ミヤくんとの会話を反芻しながら、自然と頬は緩んでいく。
それまでなら、良かった。
ドクンと、下半身に熱が籠るのを感じた。
そういえば、前の彼女と別れて、だいぶ経つ。
もともと、あまり一人でする方でもない。
しかし、程よいアルコールのせいで火照った身体は、欲望に忠実だった。
ワンルームの部屋のソファから、すぐ脇にあるベッドへと移る。
電気を消して目を閉じると、彼の笑顔が鮮明に思い出されて。
そろりと下半身に手を伸ばせば、ソコは既に少し反応を始めていた。
「…んっ…はぁっ…」
欲望のまま手を動かせば、ソコはすぐに硬さを増す。
竿を扱きながら先端の括れを弄れば、鈴口からは蜜が溢れだす。
「んっ…イイっ…!」
これがもし、ミヤくんの手だったら…。
あの大きな掌に包まれる自分を想像しただけで、ソコはもう限界を訴える。
『風間さん』
あの低くて甘い声で、呼ばれてみたい。
あの柔らかな笑顔を、僕に向けてほしい。
彼の事を思うと、自然と手の動きは激しさを増す。
「んぁっ…ミヤくんっ…!
イイっ……イッちゃう……!!」
ドクンと激しく脈打ちながら、僕のモノから白濁が勢いよく放たれた。
瞬間、僕は現実に引き戻された。
僕は、なんて事を…。
酔いも火照りも一気に冷めて、手も腹も汚れたまま、暫し呆然とする。
僕は、彼を思いながらイってしまった。
彼の顔を思い描きながら、彼の声を反芻しながら、彼の手を想像しながら、彼の名前を……呼びながら……。
ふと我に返ると、ただただ涙が溢れた。
彼を汚してしまった罪悪感で押し潰されそうになる。
泣きながら汚れを落としても、自分がとても醜い人間に思えて。
彼の綺麗な笑顔を、裏切った気分になる。
ミヤくんはきっとモテるだろうから、女の子との経験なんていっぱいあるだろうけど。
それでもやっぱり、可愛い女の子とするのと、僕みたいに地味な男に思われるのとでは、全然意味が違う。
その夜は、一人で泣いて泣いて。
いつの間にか眠っていた。
涙が枯れるには、どれだけ泣けばいいんだろうか。
昼近くに目を覚ましたが、真っ赤に腫れた両目からは、まだ涙が溢れた。
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