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28 ある男の思惑3
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さて、ここまで知ってしまっては、この先が気になる。
「で、今の男がお前の片想いの相手?」
単刀直入に聞くと、風間の肩がビクリと揺れて、青白い顔で怯える。
まあ確かに、そんなに簡単に男が好きだなんて、言えないだろう。
かく言う俺も、正直かなり驚いている。
が、意外にも嫌悪感はない。
まあ、理解や共感は出来ないが。
「……気持ち、悪いよね……。
あ、えっと、僕、どっか、満喫とかに泊まるから、えっと…」
ビクビクと怯える風間の言葉を遮る。
「いや、気持ち悪いとかねぇから、落ち着けって。
つーか、ここお前の部屋なんだから、どっか泊まるとしたら俺だろ。
まあ、いろいろ聞かなきゃなんねーから、ここに泊まるけど。
もっかい聞くけど、さっきのヤツなんだろ?」
しつこく問い質すと、風間は漸く小さく頷いた。
ビールを煽りながら、風間のここ数ヵ月の話を聞く。
どうもその本宮ってヤツが、理解できない。
風間の気持ちを知っていて、尚も連絡を取るのは、何なのか。
これは、直接会ってみないと。
ふいに先程の風間の台詞を思い出す。
「なぁ、明日そのカフェに連れてけよ」
正直甘いものは大して好きでもないし、男二人でそんなところに行くのは気まずいが、それよりも風間の相手が気になってしょうがない。
「はぁ?やだよ!」
風間の反対も聞かず、俺はもう決めた。
「そうと決まったら、寝るぞー」
勝手に話を終わらせて、明日に備えてソファに寝そべった。
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