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21 side 本宮柳
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将吾さんが、果てるとほぼ同時に堕ちるように眠りに就く。
目尻に滲んだ涙を、起こさないようにそっと拭った。
将吾さんとの初めての行為はとにかく夢中だった。
俺のために必死に苦痛に堪えてくれる将吾さんがただひたすらに愛しくて。
千切れるんじゃないかって程にキツい締め付けも、将吾さんと繋がるためなら甘い痛みで。
シーツを握り締めた指先が可哀想になるくらい力が入っていたけれど、それでも俺がキスしたり手を握ったりすると、将吾さんは辛そうな顔を少し緩めてくれて。
きっと将吾さんも苦痛だけでなくこの行為に歓びを覚えてくれているのだと思うと、心がじわりと温まった。
将吾さんが堪えてくれたのは俺のためだと思うと、胸が詰まる。
この人と繋がれたこと、嬉しいと言ってもらえたこと、大袈裟に聞こえるかもしれないが、感動した。
汚れを拭き取る間も、せめて下着だけでもと思い着せている間も、小さく身動ぎするだけで、起きる気配はない。
やはり、かなり無理をさせてしまったのだろう。
将吾さんにばかり負担をかけてしまったことに、苦痛を与えてしまったことに申し訳無さが募るが、それでも後悔はしていない。
俺も、思ってる以上に緊張してたのだろう。
結局無理はさせてしまったが、それでも将吾さんの苦痛が少しでも少なくて済むよう気を張っていたし。
ぐっすりと眠る将吾さんをしっかり腕に抱き、薄く開いた唇に自分の唇を合わせる。
将吾さんの頬が、ふにゃりと緩んだ気がした。
幸せを噛み締めながら、俺もやがて深い眠りに堕ちていた。
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