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告白
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弱々しく明かりを灯すロウソクの様でそうでない。どこかしっかりとしている君。
「葉山はセツを認めたんだ。認めてなかったら、俺たちを二人っきりにはさせないようにしていたはずだから。」
ね? と俺を見て微笑むと、また前へ視線を戻す。
「だけれどさ、これだけは言わせて。俺さ、もし葉山がセツのことを認めてくれなかったとしても、俺は同じようにセツを好きになってた。同じようにセツと一緒にいることを望んでたよ。」
「セツだから、望む。」
「俺……だから?」
「うん。セツの優しいところも好き。友達思いなところも、日に焼けた小麦色の肌も、茶色い目も、全て好き。」
「それから、俺を見てくるときの目も。好き。」
そう言ってはにかむ。
「ちょっと、話がそれたけどさ。要するに、俺は君が好き。そして、俺の親友である葉山もお前を認めてる。俺自身この状況が嬉しいし、セツもあまり不安がらないで欲しいんだ。」
梅村君の足が、プランプランと動いている。
「俺の気持ちはいつだって、セツに向いているから。だから、待ってて。」
ぴたっと足の動きが止まる。それと同時に、バサリと上半身がベッドに倒れる君。
「あー幸せだな。もう少しだけ、この幸せを噛み締めさせて。」
目だけが俺を見ている。宥めるように言い聞かせられている。
「分かった。」
俺は、そんな君を見つめる。
「分かったよ。待つ。俺は待つのには自信があるから。」
そう言って微笑めば、ふっと笑ってくる君。
「もう遅くなっちゃったね。」
「そうだね。」
「セツ。徹夜って言っちゃったけど、眠ってもいい?」
「ふははっ、いいよ透。俺も眠いし、眠ろう?」
「うん。」
「じゃ、仮眠ってことで。」
ふざけて笑うきみの隣へと、俺も身を預けた。
「セツ、お休み。」
「うん。お休みなさい。」
君の隣は居心地がよくて、知らないうちに眠りにつく。
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